パパ・ママ
せんせい
きっず


HOME




アドバイザースタッフに聞きたい!

これまでのQandA
幼稚園・保育園 その他
保育士である親の職場(保育園)で、子どもを保育することについて
はじめまして。はろと申します。
自分の子供のことではないのですが、心配になったのでご相談しました。

私の友人が、障害児の母子通園施設(社会福祉法人)に勤めています。そこには、健常のきょうだいを預かる保育園が併設されています。障害児が母子で療育を受ける間、預かるのです。
そこの職員である友人には、3歳の長男と1歳になる長女がいますが、二人ともその保育園に預けて仕事をしています。
同じ建物にいるわけですから、顔を合わせることもあるし、自分の子供のいるクラスを受け持ったこともありました。

私も保育の状況を見学がてら、ボランティアでお手伝いしたことがありますが、長男くんは随分落ち着きがなかったようです。そして、最近になって発達に問題があるらしいと気付いたのです。

親の職場で保育されるというのは、子供にとってどうなのでしょう。私の目からはあまりいいことには思えなかったのです。
長男くんは母親に構ってもらえず、ストレスをかんじているようだったし、母である友人も、周りの職員や母親を意識してか、自分の子供をあえて遠ざけるようにしていたようにみえるのです。

子供をその園で保育するのは、園長の意向です。自分の保育理念にかなり自信がある方で、他の保育園に入れるなんて考えもしなかったようです。
何に対しても一生懸命な友人だけに、ちょっと心配です。
・・・保育の専門の方にご意見を伺えたら幸いです。

(はろ さん)


はろ さん、ご指名ではないのですが、ひとことよろしいでしょうか。旭幼稚園、副園長の井上です。
私の子ども2人は私の幼稚園に入れました。長男は卒園して小学校1年生ですが、幼稚園の学童クラブに入っていて、毎日「ただいま!」と幼稚園に帰ってきます。長女は現在年少組に在籍しています。

私も自分の園に入れることに「ためらい」があったのも事実です。だって父が副園長、おばあちゃんが園長です。どこまでが幼稚園での生活で、どこからが家庭生活になるか、その「区分け」ができるのだろうか…。それ以上に、他のお友達は、家庭を離れ、自分自身の力で新しい環境に順応しようと頑張っている訳です。それに比べると、恵まれた環境と言いますか、よくない環境といいますか、教育方針や内容に関しては問題なくとも、「子ども」の視点で見ると問題あり、と思える部分がありました。

私だって「父親」として接してあげたくとも、他の子どもの手前、あえて無視しなければならない時もあります。そのうえ園行事の時など、子どもと一緒にいる訳にはいきません。きっと内心寂しさを感じていたかも知れません。ただ、寂しい思いをさせないように、休日などは「パパ」としていられるよう、時間をやりくりしたことも事実です。休日、お友達の家に遊びにいくこともありました。そんな時はいつも幼稚園で顔を合わせている子どもと一緒ですが、こんな時こそ「先生」でなく「パパ」で、自分の子どもを中心に見ることを心がけたつもりです。

ただ、別の意味で他の幼稚園や保育所に通園させた場合「他人の子は見られても、自分の子は見られないのね」と思われること。ましてや他園の保育内容や経営内容までを「スパイ」するために預けたと思われると、そこの園と今後気まずい関係になりはしまいか。それ以上に受け入れてくださる園があるものか。
また現在のような少子化時代、1人でも園児が多くいて欲しいという気持ち。こんなことを総合して考え、担任にはこのことを正直に話しました。「絶対に他の子どもと特別視しないで欲しい」ことを付け加え、自園に入れました。

結果ですが、幼稚園内では「パパ」とか「ばあちゃん」などと呼ばないこと、という事など話はしていなかったのに、幼稚園では「園長先生」「副園長先生」と呼んでいました。子どもながらに「ここはパパの仕事場であって家ではない」ということ、感じ取っていたようです。私の思いは杞憂に終わって、内心ホッとしました。

ただ、これは教諭・保育士といった現場で子どもと対応する仕事でなかったことも一因かも知れません。もし、これで母親も一緒にいたら…。ちょっと変わっていたかも知れません。

次に良かった点です。子どもは父親の仕事について、実際見ていることは少ないようです。自営の方、それも仕事場と住居が一緒の方くらいしか仕事の様子を知ることはできません。でも、私の場合、仕事をしている様子を全部見ています。休みの日だって生き物に餌をあげるため、出勤すること。こんなことも「あたりまえ」のように見ています。だから仕事に対して理解してもらえたこと。これがメリットだったでしょうか。

自園に入れることはメリットもありますし、デメリットもあります。最も大切なことですが、子どもの性格もあると思います。同業の方ですが、「この子は他の園に行ったほうがいい」と思ったので違う園に行かせた。下の子は「自園に入れたほうがいい」と思ったのでそうした、という方もいます。このあたりの「見極め」は本人でないと判断できませんが、そういう方もいらっしゃいます。

とりとめもないお話になりましたが、ご参考になれば幸いです。

(アドバイザー:井上智賀)


はろさん、こんにちわ。
えんどうです。

ご自身のことのように、友人のことを心配なさり、思いやりを感じます。

友人自身は、今の状況を何とおっしゃっているのでしょう。
本人なりに一生懸命やっているように、はるさんもお思いのよう。
はるさんの気持を伝えて、本人の思いを聞いてみてはいかがでしょう。
その時点で、本人が困っている時に力になってあげるのが、一番のささえになるのではないでしょうか。

(アドバイザー:遠藤けいこ)


こんにちは はろさん、浜田です。

私の勤務するのは公立の保育所です。市立の保育所では、以前は、いいときもあったのですが、現在は同じ保育所にならないようにしています。

以前、同じ保育所で母親は保育士をしていて、子どもさんを1歳5歳で預かっていました。
5歳の子は私が担任していましたが、やはり行事(参観、運動会、遠足など)があってもなかなか他の子のように母親と一緒に参加できず、寂しい思いをしていたと思います。
担任として配慮をしますし、他のお母さん方も「一緒に食べよ」などと気を使ってくれ、表面的には平気そうにしていましたが、内面はしんどかったと思います。

母親も子供のところにいてやりたくても、行事の時は自分も忙しいのです。
家庭で色々言って聞かせるでしょうが、小さい年齢であるとやはり分かりませんから、私たち同僚には遠慮して言いませんでしたが、親子の葛藤はいかばかりだったかと思います。

私自身がそのような様子を見てきているので、いくらすばらしい保育方針があっても、同じ保育所でないほうがいいように思います。

また、親子でいることで、母親、保育士としっかり公私を区別できるならいいのですが、できないと外部から見て公平な保育がなされていないと苦情がくるようでした。

プラス・マイナス合わせてみると、結論として、同じ保育所で親子が保育士、園児というのはよくないと思います。
私自身の子は、住所が違う市であったので保育所、幼稚園に行きましたが全く別々でした。
他園に行くことで色々な保育のあり方を学ばせてもらいましたし、子供たちにはプレッシャーのようなものもなかったと思います。

(アドバイザー:浜田栄子)


田中和子です。

基本的に私たちの市では自分の子どもの保育所には勤務できません。
やはり私情が入りますし、子どももお母さんを他の子どもさんに独占されるわけですから、そういう事態を避けるためにそういう制度になっているのです。

園の制度でどうしようもない場合は仕方ないのでしょうが、保育士間でも子どもの話を真剣にするわけですから、そこに保護者がいるというのは実際話しにくいことも多々あるのではないでしょうか?
また、保育士であるお母さん自体も子どもを遠ざけなければいけなかったりと辛い思いをされているのではないでしょうか?

園の方針がとてもいいというのはいいことだと思いますが、我が子のことになるとやはり人間ですから私情を持ち込むなというのが無理なのではないでしょうか?

メリットは仕事後すぐにお迎えにいけるということぐらいではないでしょうか?

実際に市の保育所でもカリキュラムを持ち寄って研修をする際に、自分の子どもの保育所のカリキュラムにイニシャルであっても我が子だと思えるこの名前があるだけでも私はドキドキしました。

お仕事に一生懸命になるお母さんのお気持ちは痛いほどわかります。
だから、余計に遠ざけたりということになってしまうのですよね。

個人的には別の保育所のが双方にとってはいいのではないでしょうか?

(アドバイザー:田中和子)




前のページに戻る


(C) 2001-2024 System Proceed Corporation. All Rights Reserved.
- このサイトへのリンクはフリーです。
Produced by Systemproceed