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楽しみにしていた保育園なのに、4月後半から登園拒否 |
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はじめまして。もうすぐ3歳になる一人息子の事で相談させて下さい。
赤ちゃんの頃から人見知りも場所見知りもなく、自立心と好奇心の強い方で、何でも自分でやりたがり、手を貸そうものなら「やらないで。S(自分)がやるから」と言う子でした。夜泣きもなく、2歳になってすぐにオムツも外れて、手のかからない子でした。私達の事はお父さん、お母さんと呼んでいました。
その息子が今年の4月から近くの保育園に入園しました。
入園前から保育園生活をとても楽しみにしていて、お母さんも一緒に保育園に行こうかなと言うと「ダメ!Sが一人で行くから」と答え「バスに乗って行きたいの」等と自分で話していました。
普段から公園や児童館で、同じくらいの子達やおにいちゃん達と遊んだりしていて、とても人懐っこく楽しそうな様子からも、この子ならきっと大丈夫だろうと安心していました。
思った通り入園当初から大張り切りで、園に行く時間のだいぶ前から「早く行こう」とせかされ、お散歩しながらバス停まで行ったり、帰りのバスでは「まだ帰んない」と降りて来なかった事もありました。
ところが4月半ばからだんだん様子が変わってきて「ママ」と呼ぶようになり話し方も甘えた感じになりました。三輪車に乗っても「ママ、押して〜」食事の時も「ママ、食べさせて〜」と自分で全く食べようとしなくなりました。
そしてついに最初の登園拒否が始まりました。泣きながらも何日か登園したものの、運悪くアデノウィルスに感染し、4日間休んでそのままGWに突入。
その後も扁桃腺の高熱で、結局続けて19日も休んでしまい、登園拒否がひどくなってしまいました。理由を聞くと「保育園怖い、お昼寝が嫌、お外は好きで教室が怖い、○○先生が怖い」等と言い「ママが好き、ママといる、お仕事行かないで」と大泣きします。きっと母親と離れる事に対する不安が強くなっていて、何もかも怖いという表現になっているのではと考えていました。
私は、抱き癖がつくという言葉が嫌いで、抱っこをたくさんして育ててきました。重たくなった今でもこれまで以上にスキンシップを大事にしているつもりなのですが、心の不安が無くならないようで心配しています。
バス停まで主人と一緒に行ったり、車で送迎したりなど試してみたら、落ち着いてきて、一時はなんとか泣かずに登園できるようになったのです。
でも6月は、手足口病と二度目のアデノで半分以上お休みしてしまい、またひどい登園拒否が始まってしまいました。この頃の息子は体力的にも精神的にも辛かっただろうなと思うと胸が痛みます。先生のお話では、朝は泣いて来るけれどすぐ落ち着いて、その後も泣くことはなく楽しく過ごしているそうです。
先生の提案で、朝はバスで登園(ママだと甘えて教室に入らない為)して、帰りはお迎えに行くというのを続けたところ、久々に笑顔で登園できるようになったのです。7月は何の病気もせず、まだ休んではいません。
ところが最近また「保育園行かない」が始まり、朝のバスでは泣いています。週初めの3日は大泣きして行って、後の2日は笑顔で行き、次週の3日間また元気に行って、後の2日は泣いて行くといった様子です。
実はこれまで、息子の個性だと思っていた性格が、高機能自閉症と類似する点があり、その事が原因で保育園生活が苦痛なのではとも考えてしまい、悩んでいます。(1)電車や乗り物が好きで、並べて遊んだりする。(2)数字に興味があり読める。(3)公園等で初対面の子に付きまとう。(4)担任の先生に、こだわりが強いですよねと言われたことがある等です。
こんなに長々と、とりとめなく書いてしまい申し訳ありません。
初めての育児で壁にぶつかり、不安だらけです。お忙しいところ申し訳ございませんが、どうぞよろしくお願い致します。
(たまご王子 さん)
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たまご王子さん、ご相談いただき御礼申し上げます。旭幼稚園、園長の井上です。
ご相談内容、拝見いたしました。さぞお困りのことでしょう。心中お察し申し上げます。
さて、原因のようなものがないか、ご相談文を何度も読み直してみたのですが、これといって気になるものはありませんでした。ですから以下のお答えは私の個人的な「推測」になってしまうこと。これをお許しください。
まず保育園に対して非常に大きな期待があったようですね。きっと「あれもしたい・こんなこともしたい」という子どもなりの「期待」のようなものがあったのだと思います。ところが、実際に行ってみると、自分の予想とは違うものがあった。このギャップに納得できないものがある。そんな気がしてなりません。
つまり、保育園では(幼稚園も同じなのですが)ハイレベルのお子さまに合わせる訳にはいかないのです。どうしても平均的な子どもの姿にあわせ、保育計画をたてていますので、そこに到達していないお子さまには個人的に援助します。でも、平均以上の能力も理解力もあるお子さまの場合、どうしても「もっとやりたいのに…」という不満が出ます。この不満が登園拒否の原因になっているような気がしてなりません。
ですから保育園そのものに不満はなく、それをうまく表現できないので、保育所に行きたくない理由が変わるのではないでしょうか。
もし、この推測があたっているとしたら、少し時間をかけてあげることが必要でしょう。もう少し保育園にも慣れて、友達との遊び方が理解できるようになれば、もちまえのリーダーシップを発揮し、活動にも意欲的に取り組めるようになると思います。それまで少し辛抱して、温かく見守ってあげることが一番よい方法ではないでしょうか。なお、「お父さん・お母さん」が「パパ・ママ」に変わったことは、あまり気になさらなくともよいと思います。これは保育園でそう呼んでいることが多く、耳から入った言葉を、そのまま使っているのが原因と推測します。また高機能自閉症のご心配もされているようですが、ご相談文から見る限り、その心配はなさそうです。でも、どうしても気になるようでしたら、専門家の診断を受けてみてもよろしい
のではないでしょうか?
そこまでなさらなくとも、保育園での生活の仕方、時間の使い方などが理解できれば、自然に治ってしまうようにも思います。今のまま、明るいお母さまでいてあげること。これが何よりの精神安定につながる良薬になると思います。あまりあれこ悩むより、太陽のようなお母さまでいてあげることが一番だと思いますよ。
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(アドバイザー:井上智賀) |
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こんにちは、たまご王子さん。始めまして、浜田です。
発達の専門家ではありませんが、保育士としての経験知からお話します。
子どもさんし実際にお会いしていませんし、相談文からの推測になります。
もうすぐ3歳になるということは2歳児クラスなので、子どもさん6人に保育士1人というところです。2人の保育士ならば、子どもさんは10人以上います。3人の保育士がいるクラスなら子どもさんは15人以上は1クラスにいることになります。
クラスの状態がかかれていませんが、初めて入園されたこどもさんが、家庭との環境の違いに不安になるのは、
(1)お母さんがいない不安
(2)知らない保育士がいる不安
(3)知らないお友達がいっぱいいる不安
(4)好きなおもちゃで遊んでいてもいつおもちゃを取られるか分からない不安
(5)時間の把握ができていない頃なので、見通しが分からない不安
(6)お昼寝といわれて眠くなくても寝なければいけない不安等
など、とにかくいっぱい不安はあります。2歳児ですので、集団で一斉に食事をしたり、お昼寝をしたりするのもしんどいことかもしれません。
しかし、これらの不安も生活を丁寧に保育士が援助しながら、毎日の保育の積み重ねで次第になくなり、新しい環境を不安ではなく、楽しいもの、親しみのあるものとして受けいれるようになってきます。しかし、個人差があって1ヶ月で慣れる子もいれば3ヶ月かかる子もいますし、個人差が大きいと思います。
こだわりが強いといわれるということは、慣れ親しむのも時間がかかるということだと思います。何にこだわっているかが分かれば、そのこだわりをいかして、保育園でもできるようにしてあげるとか、嫌なことから楽しい、安心できる保育園としてすごせるようにしてあげたいですね。担任の保育士さんとお話をしてみてください。
高機能自閉症と類似する点とありますが、確かにあげられた点についてはそうかもしれませんが私の担当した子も似ていました。
こだわりも強くお昼寝も抱っこでないとねませんでしたし、担任以外は不安で転ぶともうかけっこはしないとか、かなりこだわって嫌な経験はしないように自分で行動をかなりセーブしてしまい、不安で登園を渋ったことも多くありました。
しかし、このときは10人で私が一人で担任していましたので、集団も小さく、保育士も1人で、その子にすればまだ良かったかもしれません。
やっとどうにか集団生活を楽しめだしたのは、年長頃からでしょうか。
本人は本当に、楽しめていたかどうか・・分かりにくいのですが。
そんなに、大変集団生活ができにくかった子も今では中学校1年生です。
苦手な勉強もありますが、元気で自転車で学校に通っています。
とても頑張り屋です。こだわりがあるから頑張れるのかもしれません。
今も、保育園のときに心を癒していたぬいぐるみを持っているようです。
さすがに、いつもは手に持っていないようですが・・自閉症ではありません。
もうすぐ、3歳児検診もありますからどうしても発達に不安があるなら専門家もいますので相談されたらと思います。診断してもらうことも子育てにとっては方向付けができるのでいいかなと思います。
不安がとても大きく、いい事は考えられなくなっていると思いますが、相談をしてみてください。
また、もしそうだったとしても、仲間は沢山いますし、早期に療育できることはいいことだと思います。優しいご主人も一緒に子育てを悩んだり楽しんだりできるようですから、1歩スタートしてみてください。
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(アドバイザー:浜田栄子) |
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たまご王子さん、こんにちは。土谷と申します。
たまご王子さんのご相談を読んで、「登園拒否」なんて、大変そうだな・・・と思ったのですが、よくよく読んでみると、そういえばうちの子にも同じことはありました。
> 週初めの3日は大泣きして行って、後の2日は笑顔で行き、次週
> の3日間また元気に行って、後の2日は泣いて行くといった様子です。
こういうこと、ありましたー。
他のお友だちにも、あったみたいで手こずっているママを見たことがあります。
今日ひどく泣いたかと思うと、明日はまたケロッとしていることもあり、「今日はものすごく嫌がってるなー」「今日はスムーズだったな」とその日その日で乗り越えてきた気がします。
子どもにとっては、ママといるのが一番安心できる、それは間違いないことです。
保育園では先生を独り占めにできないし、好きな物も独り占めできないし。
そんな環境に急に慣れるわけではなく、少し成長しては戻り、成長しては戻りしながら進んでいくのだと思います。
泣く時間も、だんだん短くなっているのではないですか?
泣いている子どもを置いて出勤するのは本当に辛いことですが、保育士さんたちを信じて、お任せすることしかありません。
ギューッと抱いてお別れをしたら、ママはあまり心配そうな顔をしすぎず、
あっさり離れるほうがいいみたいです。
それから、お子さんが「高機能自閉症」に当てはまるのかどうか、私にはわかりませんが、急いで結論を出さなくてもいいのではないでしょうか。
読んだ限りでは、賢くて明るいお子さんのようです。
たまご王子さんの今までどおりのやり方で、思い切り可愛がって見守ってあげることがいちばんだと思います。
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(アドバイザー:土谷美伸) |
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