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アドバイザースタッフに聞きたい!

これまでのQandA
幼稚園・保育園 登園拒否・行きたがらない・登園後の後追い
入園したとたんにママっ子なり、幼稚園に行きたがらない
今年から3年保育に通わせている3歳児の男の子の母です。

一人っ子の長男の登園拒否の事で相談したいと思います。双子で産まれたのですが(もう一人は女の子)2ヶ月の早産で二人とも1500g程、女の子の方は原因はわかりませんが産まれてまもなく亡くなってしまい、生命力のあった男の子が残り、クラスで一番小さい方ですが、本人の希望が強く3年保育に通わせた次第です。(私も主人もこの子は小さいんだし、2年保育で十分と考えていましたが)

性格的には小さいときから、なぜか自立心旺盛で、母である私が淋しくなるくらいママがいなくても大丈夫な子でした。そういった性格もあり、この子なら体力的にはみんなにはついていけなくても精神的にはタフなところもあるので3年保育に入れても大丈夫なのかな、本人がこんなに行きたがっているんだし・・・と思い、2年にするか3年にするか相当悩みましたが結局は本人の可能性に賭けてみようかと思い、幼稚園選びも自由保育であまり全員で何かをやることが少なく、さほど体力の差を感じなくても遊びに集中できる近所のキリスト教系の所に決めました。

しかし、入れてみると性格が一変したようにすごいママっ子なり、園バスが無い幼稚園なので毎日、自転車で送り迎えをするのですが、幼稚園の下駄箱の所に何らかの精神的な壁があるようで、そこに着くと嫌々が始まります。大泣きはしないのですが、あれこれと理由を考えてはママと家に帰るとか言い出します。幼稚園の先生に聞く限りではグズグズしているのは、下駄箱の所だけで保育室に入ればいい顔をして遊んでいるとの事なのですが、本人的には、行けば仕方ないから遊ぶけど、行かなくても全然平気、「先生は好きだけど・・・乱暴な子がいる」とか言い実際、男の子のお友達よりは女の子のお友達の方が多いのです。

私もこの子には色んな体験をさせてあげて色んな刺激の中から自分の好きなものを見つけてもらいたいと思い、主人はとても仕事の忙しい人なので母子家庭のような所もありますが(忙しい分、お休みの時には子煩悩でとてもいいパパをしてくれます)その分、私が出来る限りのことは色々してきました。
そのせいか他のお子さんのように無邪気にお友達と遊ぶ時もありますが、一人で好きなことをコツコツとやるような職人気質な性格だなと感じることがあります。

事実、あまり人が多い公園とかは引いてしまい滑り台やブランコなどは人がいなくならないと出来ないようなところもあります。園の生活についても無理に話題にはしないで、でも本人が話をしてきた時にはおおいに聞いてあげよう、そういうリラックスした気持ちで接しているのですが、多分、本人の中では色んな事が渦巻いていて、例えば最近、「早く大きくなりたい」とか「強くなりたい」等の発言が多いので、体が小さいコンプレックスとか色んな意味での気後れ、体力の遅れを自分で感じているのだと思います(発育的には何ら問題はありません、ただ少し小柄というだけです)

幼稚園の先生にも相談しましたが、やはり時が解決してくれるでしょう・・・ということで長い目で見ていくしかないとの事なのですが、小さい我が子を産まれたときから、あまり人と比べたりせずにマイペースを心掛けて育児をしてきた私にとってそのことは痛いほどわかっていることなのですが、やはり登園は毎日のこと、毎朝毎朝、下駄箱の所で繰り返される彼のデモンストレーションを目の当たりにしてしまうと、いくら何食わぬ顔をして遊んでいると聞かされても後ろ髪を引かれる思いなのです。

あまり神経質に考えてはいけないこともわかっているのですが、そういう子供からのシグナルはあまり気にせず根気よく連れていけばいいのでしょうか?お迎えの時はそれは嬉しい顔をして玄関を出てくる彼の顔にどんな合図があるのか、そんな事も考えてしまうまだ未熟なお母さんなのですが、アドバイスをお願いします。

(なお君のママ さん)


なお君のママさん、ご相談いただきありがとうございます。旭幼稚園 副園長の井上です。

ご相談内容をじっくり拝見いたしました。幼稚園の先生からは「最初だけですよ」と言われても、それが毎日となると、ちょっと気が重くなる…。そのお気持ち、よく理解できます。
でも…。私どもの幼稚園にも同じように、朝は必ず泣くお友達がいます。別になお君だけじゃないんです。どこの幼稚園にも必ず1人や2人はいるはずです。それも決まって泣くのは朝だけ。活動が始まったり、お友達同士で遊び始めるとケロッとしていることが多いのです。
幼稚園の先生が「ちゃんと遊んでいる」というのでしたら、それを信用されて良いと思います。ではなぜ下駄箱のところで泣くのか。本当は泣かずに元気で登園してくれれば良いのですが…。

私が思いつくこととしては、なお君のママさんが愛情あふれる子育てをなさっていたため、大好きなママと離れる瞬間が不安になるのでは?と推測します。きっと素晴らしい子育てをなさっていたのでしょうね。なお君は自分の全てを理解し、いつも太陽のように自分を見つめてくれるママの愛情・存在というものを感じ取っているのでしょう。だから離れる瞬間が不安になるのではないでしょうか?

文面を拝見しましたが、ママさんの文章から、なお君に対する深い愛情を感じます。こんな素敵なママと離れたくない、というなお君の気持ちも判るような気がします。「まだ未熟なお母さんににアドバイスを」とありましたが、とんでもありません。どうしたらこんなに愛情あふれる子育てができるのか?と逆にお伺いしたい位です。

そうとは言ってもやはり毎日のこととなると、ちょっと大変ですよね。その対処法を考えてみたのですが、やはり時間が解決してくれる。それを待つしか方法がないように思います。「幼稚園に行きたい」と言っていたことから、未知のものに対する興味や関心は高いのでしょう。「職人気質というか、好きなことをコツコツやる性格」とのこと。お父様・お母様がそのことを考慮され、のびのびと保育してくれる幼稚園をお選びになったのも正解だと思います。

ただ、自由な活動を中心にした幼稚園ですと、毎日の保育に問題意識・課題意識をもって臨めるお友達にとっては良いのですが、そうでないお友達にとっては、何をしてよいか判らず、「手持ちぶさた」になってしまう恐れもあります。もしかしたら、本当に自分が楽しめる遊びが見つからない。そのあたりが不満なのかも知れません。このあたりを先生にお伺いし、様子を見てもらうことも一考でしょう。

なお君の性格を考えますと、何かのきっかけで自分の打ちこめるものが見つかったら、早起きしてでも幼稚園に行くようになると思います。今はまだそのようなものが見つからず、ちょっと不満なのではないですか?

ママさんも毎日のこととなると、ちょっと憂鬱になる。そのお気持ちもよく理解できます。でも「私の子育てが間違っていない証拠」と逆に胸をはっていいのでは?と思います。どうか「朝のセレモニー」と割り切る位の「発想の転換」で乗り切ってください。そのうち元気に「行ってきま〜す!」と園舎に飛び込んでいくなお君になるでしょう。(でも、安心すると同時にちょっと寂しく感じるかも知れませんよ)

(アドバイザー:井上智賀)




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