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アドバイザースタッフに聞きたい!

これまでのQandA
幼稚園・保育園 園や担任の先生への不満
園のカリキュラムに不満、もっと創作的な遊びやモノを提供してほしい
前回は、お忙しい中、お返事ありがとうございました。大変参考になりました。
今回は、園のトラブルの対処方法についてと、園での生活(カリキュラム)について、ご相談させていただきたいと思います。
息子は、年少から通園し、現在年中になった4歳3ヶ月の男の子です。

昨年は、通園が始まってそうそうにひっかかれて帰宅することが多く、5月には、あるお友達が怖いから園に行かない・・・と言い出しました。ひっかかれて帰宅しても、バスの先生が、「ブロックの取り合いで喧嘩になって、引っかき合ってしまったようです。」と伝えてくれるか、全く何の説明もないことも多々ありました。そんな事があまりにも多いので、連絡帳に書くと、やっと先生から電話があり、「注意して見ていますので・・・」とのお答えでした。

その後、体調を崩し、しばらくお休みしたこともあってか、また、朝は元気がないものの、なんとか毎日通園していました。秋にもやはり、また、いつも同じ子に「物をとられた上にぶたれたりする・・・」と、また園に行かないと泣き出すようになり、先生に相談すると、うちの子もやり返しているし、ブロックの取り合い位で、特に物を取られてはいないのでは・・・と、家では涙ながらに毎日訴えているのに、園では、喧嘩してもその後仲良く遊んでいますよ。と言われてしまいました。

それからも、まぶたを噛まれたり。ざっくりとした切り傷にバンドエイドを貼って帰宅しても、何の連絡もなかったり。

うちの園は、何かされた方の母親は、問い合わせたりして必然的に事情が分かりますが、やった方の親には、その事を決して報告したりはしないので、行事などで合っても謝まってもらったこともありませんでした。子供同士の事とは言っても、問題がありそうなら、相手の親にも一言注意するよう促してもいいのでは?といつも疑問に思っていました。うちだって、他の子に何かした場合、私だけ知らないよりは、教えてくれた方が、相手の親子にも謝れるし、子供にもどうしてそういうことをしたのか等、話合いもできるのに・・・と思うのですが。やっぱり園の方針は仕方ないのでしょうか?

それから、園の生活内容についてですが。10時になるまでは自由遊びということなのですが、遊ぶものがあまりなく、ニューブロック、おままごとセット、あとは自分の粘土かお絵かき・・・位らしく、お外で遊べる時はいいけれど、それでもみんなが中で遊んでいるとなかなか外へも行けず、年少の1年間、まさにニューブロックのみで遊んでいたようでした。

10時からも何をしているのかは疑問?で、工作などは、ほとんどなく、こいのぼりでさえ大部分が先生で、子供はシールを貼るだけという感じでした。お絵かきも母の日や夏休み明け等、行事のときに書かせているだけで、3月に持ち帰った自由画帳もほとんど何を書いたか分からないものばかりでした。(息子が絵が苦手なせいもありますが、家ではお絵かきが嫌いで、少しでも園でお友達の影響を受ければ、と期待していたのですが。)

お歌を歌ったり、ちょっとしたしりとりゲームのようなものはあったようですが。そんな感じなので、息子は毎日幼稚園に行ってもつまらない・・・といつも言っておりました。大規模幼稚園を選んだのがいけなかったかな?と何度も転園も考えましたが・・・。

年中になった今でも、朝、バスが順番に到着するまでに1時間以上のずれがあるのですが、お外に行ってもいいという指示が出るまで、ハンカチを机の上に出して、ほとんどの子がハンカチで遊んでいるようなこともあるようですし、もっと先生が創作的な遊びや、遊ぶものを提供して下さってもいいのでは・・・と思うのですが。年中で、はさみを使うようになったものの(うちでは、3歳のころからはさみでいろいろ切ったりして遊んでいたのですが。)どこにでも売っている「はさみの練習帳」という本を1ページずつやっているだけで、家でやっていた事と同じなんです。同じ切るにしても何かもっと園でないとできないような事をしてもらえたらいいのに、などとも考えたりしてしまいます。

他の園では、工作に使うペットボトルなどを持ってきて下さい、と言われたりするらしいのに。大規模園だから、費用もかかるし、工作もしないのかな?と思っていたのですが、他の園の話を聞いて、材料を家から持ってこさせれば、いろいろ作ることだって可能なのに、何故?と思ってしまいます。もっと手を汚したり、泥んこになって遊んだり、のびのびした園に入れればよかったと後悔しています。でも、入園前に調べたところ、今はなかなかそういう幼稚園も少なくなっているようで、通える範囲には、魅力的な園は見つかりませんでした。

園でやってもらえない分、今のうちにいろんなものを手作りしたりする喜びも知って欲しいと思い、家で、手作りのおもちゃをできるだけ作るようにしたりしていますが。何しろ、大規模なので、帰りのバスの待ち時間も長いし、もっと有効に時間を使う方法を考えてほしいのに。なかなか、そんな事を先生に相談する勇気もなくて。あと2年間、つまらないといいながら通う幼稚園でいいのかな?と心配になってしまいます。今は、だいたいこのような園が多いのでしょうか?園に期待しないで、家で、いろいろな経験をさせるように頑張っていった方が、よいでしょうか?

お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

(悩み多きママ さん)


悩み多きママ さん、ご相談いただき御礼申し上げます。旭幼稚園、園長の井上です。ご相談内容、拝見いたしました。幼稚園、特に私立幼稚園は100あれば100の方針があり、同じ幼稚園は2つと存在しません。その園・その園で幼稚園教育の基本である幼稚園教育要領を守りつつ、各幼稚園「こんな子どもに育って欲しい」という願いのもと、各幼稚園が信じた道を歩んでいる訳です。

ですから、例えば「私の園の方針から見ると疑問」であっても、そこの幼稚園が「これでいい」と言ってしまえばそれまで。ここに教育内容に関する問題の難しさがあります。そのような点もお含みいただきつつ、私の個人的な感想という形でお答えさせていただきます。

先ずケガについて。個人的には保護者の方にお渡しする時点で「こう言うことがありました」と報告すべきと思います。ですが、相手の方にまで言うかどうか。これは園の考え方ひとつで違ってきます。「園内の出来事は全て園内で処理します」という園、あったことをありのままに、双方の家庭に伝え、幼稚園はノータッチのところ。
それぞれ一長一短はあります。ありのままを伝えたため、保護者同士でいがみ合うのも避けたい(幼稚園の本音です)。だから「あえて」園内で注意し、家庭に伝えないという方針だろう、と思います。

今後はお帰りの時、傷があったりした場合、先ず電話で担任の先生に様子を聞くことをお勧めいたします。あまりにも傷を負うことが多い場合は、主任の先生にご相談いただき、それでも改善が見られないなら、園長先生にご相談いただくのが本筋と思います。

次に「自由あそび」ですが、遊びの中でも自由遊びが一番重要だと思います。これを体験することで、子どもは「遊ぶことって面白い」という気持ちが育ちます。ですが自由遊びの幅が限られてしまう、というご指摘ですね。おそらくお友達同士のトラブルも、遊ぶ道具が限られ、その少ないものに集中してしまうのも一因かな?と思いましたが、できるだけ外で遊ぶよう、お子さまを促してあげたらいかがでしょうか。
「それでもみんなが中で遊んでいると、なかなか外へも行けず」の意味がよく判らなかったのですが…。

10時以降の活動ですが、おそらく年少さんの場合、どこの園でも「基本的生活習慣の獲得」という点を中心にしていると思います。こいのぼり製作が例にありましたが、まだ入園して間もないお友達、やっと泣きやんで椅子に座ることができた時期に、こいのぼりを作るということ、簡単なようで難しいものです。
5月5日が子どもの日、連休もありますので、4月いっぱいの完成となると…。
入園式が4月半ば。泣かないで来てもらうのに1週間。(この間はだいたい午前保育です)生活ペースに慣れるのに1週間。 すると…年少さんは、いつこいのぼり製作をしたらいいのでしょう。本当のところ、年少さんにこいのぼり製作は時間的に厳しいのです。
ですから、こいのぼり製作に関しては、年少さんの場合、私の園を含め、どこの園でも基本の製作は先生が、その他の「装飾」に子どもが個性を発揮する程度だと思います。

自由画帳の絵が少ない点をご指摘でしたが、せいさく帳はいかがでしたか?子どもの自由な発想を大切にしている園の場合、自由画帳の絵はあくまで「自由」ということにしている園も多いようです。絵が得意でないと少ない。これは判ります。でもせいさく帳のように、季節や行事も含め、先生が意図して行う活動(絵)まで少ないのでしたら問題でしょうが、1年間で10枚程度の製作があれば、特段「さぼっている」とは思えません。

はさみにしても、私は教員には「はさみも刃物だと思って扱わないと、とんでもない事になる」と言い聞かせています。その意味で練習帳もあり、だと思います。問題は悩み多きママさんのお子さまが器用で、すでにこの種の活動では物足りないこと。
でも大勢のお友達をお預かりする立場から言わせていただくと、トップレベルのお友達に合わせることは難しく、どうしても平均的はお友達を基準に、と考えざるを得ません。全くはさみを持ったことのないお友達までいる。その中での指導ですから、ここは慎重にいくのも仕方ないと思います。

こう言うと「なんだ、幼稚園なんてこんなものね」と思われるかも知れませんが、問題は製作をやる・やらないではなく、その活動の中にどんな「思い」があるか。そこではないか、と思います。何のへんてつもない活動のように見えても、その中に様々な「思い」や「願い」が凝縮していることもあります。そのあたり幼稚園とご相談になってもいいのでは?と思うのです。廃材を利用した製作など、とてもいい提案だと思います。
幼稚園としても「こんな活動を入れるべきです!」と言われるとドキドキしてしまうのですが「こんな活動、あったら楽しいですね〜」と柔らかく提案されると意外に乗りやすいものですよ。

(アドバイザー:井上智賀)




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