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幼児教室とカウンセリングが、全く逆の教育方針で判断に困っている
2歳の息子の幼児教育についての相談です。よろしくお願いします。

言葉が遅く、落ち着きがないのを心配し、遅滞児の幼児教室と、心理士の先生のカウンセリングの二箇所に通っています。(1ヶ月くらい)
この二箇所の教育方針が全く異なっているので、判断に困っています。

幼児教室では、「見えないように保護し、過保護にならないように。過度のわがままはさせない事。現状より上を目ざし、脳が、ついていくように教育する。」

心理士のカウンセリングでは、「今は、わがままにさせてあげてください、わがままは、自己表示の最大の形だから。自己表示が発語につながる。なんごを発したら、そのまま真似してあげてください」との事です。
 
幼児教室では、ずっと泣いていて、あまり効果的には思えないのですが、「嫌なことから逃げてはいけない」と言われました。
カウンセリングの方は、遊戯室内でのカウンセリングなので、楽しそうに遊んでいます。
私も息子も、カウンセリングの方が、気が楽です。

でも、ここで逃げては、言葉や社会性の成長にはならないのかな??とも思います。
どうなんでしょう?
みなさんのアドバイスをよろしくお願いします。
(息子は自閉症ではない、と言われました。)
 

(ノン さん)


ノン さん、ご相談いただき御礼申し上げます。旭幼稚園、副園長の井上です。ご相談内容、拝見いたしました。
たしかに全く別の意見を言われると、迷うのは当然ですよね。

最初にお断りさせていただきます。ノンさんのお子さまと遊んだこともありませんし、幼児教室の先生とカウンセラーの先生がどのような点を注目して、どのような「目標」を持たれ、このような意見を言われるのか。そこがわからないので、はっきりした事が言えないのです。ですから、ごくごく一般的な「子どもの発達」という点からお話させていただきます。

まず子どもが落ち着きがないのは当然なのです。「ミルキング・アクション」と言って、子どもは心臓のポンプ機能がまだ未成熟です。ですから手足の末梢に行った血液を心臓に送り返すため、筋肉の収縮を使います。だから落ち着きがなく、始終動いているのです。ですから程度の差はあれ、「子どもは動き回るもの」と思ってください。

それから、幼児教室の先生が言われる「見えないように保護し、過保護にならないように」というのは子どもの自主性を尊重し、見守っていこうという事と思います。
これは正しいと思いますが、「過度のわがままはさせない事」はもう少し年齢があがっての指導方法ではないでしょうか。

今は心理カウンセラーの先生がおっしゃるように、やりたい事を充分に遊びこませてあげること。一人遊びを堪能させてあげること。これが重要な時期だと思います。
(カウンセラーの先生は「わがままを」と表現されましたが、これはこのような意味だと推測します)
嫌なことから逃げてはいけない。これも正しい指導です。でも、その前に遊びこみを充分させてあげ、遊びの結果も見通しもできるようになるから、「逃げないで頑張る」という気持ちになるのだと思います。

この2つの指導、全く別のことを言っているように聞こえますが、子どもの発達を考えた場合、心理カウンセラーの先生は現状を解決する方法を、幼児教室の先生はその先を見ての、長いスパンのうえでの方法を考えておられるように感じます。

ただ、今の状態・年齢などを考えると、心理カウンセラーの先生のおっしゃる時期にあたっているようにも思えます。

幼児教室の先生も、心理カウンセラーの先生も、少しでも向上するように、というお気持ちはあると思います。ですから私たちのアドバイスも含め「参考意見」として聞いて、ノンさんご自身、「これが一番わが子に合っている」と思われる方法を選択されることが重要なのではないでしょうか。

子育てに正解はありません。子どもの個性も性格も、皆ひとり一人違います。その子どもに合わせた方法を考えるから難しいのです。どうぞ気を楽にもたれ、子どもと向き合って考えてください。そのうえで出された結論(方法)が最良の選択。私はそう思います。

(アドバイザー:井上智賀)


こんにちは、土居です。お返事が遅くなったことをお詫びします。

聞いていると確かに方針はまったく逆ですね・・・。
どちらがお子さんにとって効果があるのかは言えませんが・・・。

2歳の子供が落ち着いていて、言葉がしっかりしているという方が少ないと
私は思います。現に私の長女も言葉が遅れていました。

「過保護にしないこと」というのはある程度大事なのかもしれませんが、まだ2歳、まだまだお母さんの手や甘えだって必要だと思います。

カウンセリングの方では楽しく遊んで・・・という風に自然な形で息子さんの成長を促してあげるという感じで、私もよいと思います。

ノンさんはもちろん、息子さんも大事な時期ですから混乱をきたす危険もありますから、もし可能であるのならばどちらかの施設への統一はできないものでしょうか?

(アドバイザー:土居聡子)


こんにちは、ノンさん。はじめまして、ハマダです。

私は心理士ではなく保育士ですが、この幼児教室の「わがまま」ということがどのようなことを指しているのかが、わかりませんが、2歳の子どもさんですから、わがままというより自分のやりたいことが意思表示できて、それが、できる状況ならさせてあげたいなと思います。

意思表示するとできる、そして楽しいとなれば、また言葉や仕草で表現する事でしょう。
私も、心理士の先生のようにこれが発語につながるというのは理解できます。
また、言葉はコミニュケーションしたいという信頼できる人間関係も必要だと思います。
危険につながったり、他の友達の邪魔になるようなことはできないという必要はありますが、これがやりたいと表現するとなんとか色々な工夫をしてできるようにしてくれるという先生を、子どもは僕のことを理解してくれると思い、先生との信頼関係が築かれ、この先生に意思を続けて表現しようとします。

「○○だけど、△をする」というような内面のコントロールができるようになるのは4歳も過ぎてではないでしょうか。急にそのような自己コントロールができるようにはなりませんが、嫌なことだけれど、僕がんばってみる、嫌いな食べ物だけどちょっとは食べてみようとする、というのは2歳では発達的に無理だと思います。

特に小さいお子さんは、年齢や発達に応じた適切な方法で、楽しんでできることが発達への近道だと思います。これは保育実践の中でも明らかにされてきたことです。

周りの大人に少し手伝ってもらったりしながら、頑張ればできるような経験を積み重ねていく事が意欲もわきますし、発達していきます。始めから無理だと(嫌だと)思うような事は、無理やりさせてもできないという思いしか残らず、意欲につながりません。悪循環です。ですから次第に教室に行くのも嫌がるようになるでしょう。
楽しくて息子さんが喜ぶ方が継続できるとは思います。

ということで、現在の息子さんには心理士の先生のカウンセリングの方がいいのではないかと思います。しかし、これは推測だけで現状を見ていない私が思うだけの事ですから、ノンノさんが実際に判断されてください。

(アドバイザー:浜田栄子)




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