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かみつきが直らない、園長先生にコミュニケーション能力不足と言われた
3歳11ヶ月の男の子を持つ母親です。両親とも忙しく働いているため、6ヶ月の時から保育園に通っており、現在も保育園の始まりから終わりの7時まで預かっていただいる状態です。言葉の発育・遊びなど問題なく、3歳児検診の時も異常はないとのことでした。

ご相談したいことが、2点あります。ここ1ヶ月前から保育園にて友人に対してのかみつきを行うようになり、ここ一週間は毎日1〜2回、首を絞めてきた子や自分にとって気にくわないことを言ってきたりしてきた子(とても大好きな友人にも)に対してかみついてしまっているようです。
保育園の先生からかみつきがあったということで聞いたあと、きちんと理由を聞き、叱るようにはしていますが、続いています。本人が涙を流して、次には「絶対にかみつかない。」というぐらいまで、叱ったりすることもしていますが、直りません。かみついた子のお宅にも電話をし、母親が謝っている姿も見せるようにしています。

保育園の先生からは本人の言い分も受け止めるように指導しているということも聞いていますが、続いています。子どもは「女の子や赤ちゃんには絶対にかみつかないんだ。」とか「○○君には痛くないようにかみついたけれど、泣いてしまった。」ということも言いますが、親としては「噛むことはいけないことだから、理由があるにせよ、いけない。」という内容を繰り返し話しています。2歳児ならまだしも、あともう少しで4歳になる子どもです。私自身、母親としてどのようにこのかみつきに対して、対処したらよいのか悩んでしまっています。アドバイスをお願いいたします。

2点目は、人の目を見られない+保育園と家庭との過ごし方にギャップがある(保育士の指摘)と言うことです。現在、家族や穏やかで優しい人、保育園の担当の先生などは目を合わせて話を聞いたりすることができますが、初対面の人やきつそうな人、大人の男性などは目を合わせようとしません。保育園の園長先生に対しても同様です。信頼関係が築けるようになると、目を合わせることができますが、築けていない人には合わせません。子どもは「恥ずかしい。」と言います。この前、保育園の園長先生から「(1)目を合わせることができないのはコミュニケーション能力が不足している。たいへん心配している。1歳までの人との信頼関係が築けるとの関わり方が少なかったのではないか。(2)両親がきちんとしている分、子どもが羽目を外す枠を狭め、大きな枠の中で子どもを育てているのではなく、狭い範囲で育てているのではないか。だから、保育園では落ち着きがないが、母親といるときは落ち着いているというギャップがあるのではないか。」との指摘がありました。

その当時を思い返してみると、家庭では、問題なく過ごしていましたが、0歳児担当時の保育園の先生から友人をたたくなどを始めとしてさまざまなことを悪く言われ、親としては0歳児にそのようなことを言ってもしょうがないのにと腹を立てていた日々でした。実は母親も負い目があります。仕事が忙しく、一般的な母親に比べて、一緒にいる時間は少ないのです。いる時間は大切にと自分なりにはたくさん抱きしめ、話しかけをし、遊んでいるつもりでしたが、絶対的に一緒にいられる時間が少ないのです。父親は一般的な家庭の父親よりもたいへん協力的で、子どもともたくさん遊び、面倒を見てくれています。子どものことを一緒に悩み、考えてくれてもいます。

この園長先生のアドバイスを素直に受け入られない自分もいます。そのことでコミュニケーション能力が不足なのか?愛情が不足していたのか?これからの成長が心配なのか?母親が厳しいのか?もっと子どもを温かく見てもらえないものか。と自問自答したり、反感を抱いたりとしながら、夜も眠れないほど、精神的ショックも受けています。現在の子どもの状況をどう捉え、これからどのように対処していったらよいのか、どうぞアドバイスをお願いいたします。長くなり申し訳ございません。
 

(にこさん さん)


にこさん さん、ご相談いただき御礼申し上げます。旭幼稚園、副園長の井上です。ご相談内容、拝見いたしました。かみつきという行為、誉められたものではありませんが、幼稚園・保育所など幼児の世界ではよくあることです。その原因はいろいろ言われておりますが、たしかにコミュニケーションがうまくとれない。その結果、自分の気持ちを一番てっとり早く表現する方法として「噛む」という行為に出るものと思います。
その意味では園長先生のご指摘、そのとおりと思います。

ただ、「目を合わせないのはコミュニケーション能力が不足している」というのは必要条件と十分条件を混合しています。
つまり「コミュニケーション能力が不足している人は目を合わせることが少ない」のを「目を合わせない人はコミュニケーション能力が不足している」と置き換えてしまったのです。これは合っているようで違っていますので、無視していただいてよろしいかと思います。

このような理由づけはともかく、「噛み付き行為」は止めたいですね。でもその原因を一方的に家庭に押し付けていいものか。私ははなはだ疑問です。ご家庭においては「家族」という最小単位の社会を構成しています。その一方で保育園では「同年齢の子どもの集団」という社会を構成しています。どちらの社会も、それぞれ意味があり、その後の発達に欠かせない経験をする「場」であると思います。

家庭も園も、どちらも異なった意味があり、子どもにとっては違う空間です。全く同じように、ということは無理です。ですから家庭と園では「ギャップ」があって当然。むしろギャップがないほうがおかしいと思います。この意味で園長先生のご指摘は的を射ていないように思いました。

そのうえ「始まったのが1ケ月前から」とのことですが、その時期、何か思い当たることはありましたか?もしご家庭でないとしたら、保育園で何かあったのか。これは聞いてしかるべき、と思います。

同年齢の子どもが一緒に生活する中で起きるもの・起きうる可能性があるもの。
様々な場面で、適切な配慮すべきと思います。もちろんどちらかが一方的に悪いという場合は稀です。必ずどちらにも「言い分」がある。それを認めたうえで、お互いのプライドを尊重したうえで配慮すべきと思います。
だいたい噛み付く子どもも悪いかも知れませんが、では「首を締める」ことは許されるのでしょうか?おそらくお友達とのトラブルの結果と推測できます。

にこさんのお子さま、子どもは「女の子や赤ちゃんには絶対にかみつかないんだ。」とか「○○君には痛くないようにかみ ついたけれど、泣いてしまった。」ということもおっしゃっていますね。自分なりにルールというか行動規範があって、これに従っていることが伺えます。
つまり何でもいいから、とか無差別に、とか。自分の感情のおもむくままに行っている行動ではない、と言えます。お友達同士のトラブル、形だけ納めるのでなく、子どもの気持ちもプライドもわかったうえで、お互い納得いく形で解決していたのでしょうか?おそらくしていないでしょう。

だから「家庭では保護者がきちんとして大きな枠の中で子どもを育てているので、精神も安定しているから子どもが羽目を外す必要もない。だけれども保育園では、そんな余裕がないので枠を狭めざるを得ず、狭い範囲で育ててしまう。それで保育園では落ち着きがないが、母親といるときは落ち着いているというギャップがあるのではないか。」という結論が導き出されました。
これでご相談にはお答えしたことになります。でも、そのうえで…

お仕事が忙しいことを承知でお願いします。お子さまとかかわる時間、もう少し増やせないものでしょうか?少し時間が増えれば、忙しく寝かしつけることなく、ちょっと余裕を持って寝る前に絵本を読んであげることもできます。
この「余裕をもって」ということ。時間に追われない、という「安心感」。これも精神安定上大切なものです。

お父様もお母様も、家族のため、必死になって働いていること。これも承知しています。でも、あえて、子どもの立場で言わせていただくなら、月1回美味しい食事を増やしてもらうより、月1回楽しい思い出を増やして欲しいのかも知れません。
言い過ぎた所がありましたら、ひらにご容赦ください。

(アドバイザー:井上智賀)


こんにちは にこさんさん 浜田です。

噛みつきについて、年少クラスでも時に噛みつきはあります。
しっかりした理由があり、首をしめると言う行為には噛むことが阻止できる行動であると何かのきっかけで思ったのかもしれませんね。
しかし、噛みつき以外の方法で、友達とのトラブルを解決する方法を、保育園のみんなで考えていく事が大切なのではと思います。
彼だけをせめても、解決には向かえないと思います。

しかし、家庭でも噛みつくという方法はまずいので何か他の方法でトラブルを解決する方法を一緒に考えてみてはどうでしょうか。

目を合わせないということについてですが、私も知らない人やきつい人とは目を合わせにくいことは、自然であると思います。
目を合わせることができないのはコミュニケーション能力が不足している。というのはおかしいですよね。
誰とでも同じように目を合わせてやり取りができるのは大人でもいないのでは。できるのは、営業でかなり熟練した人ではないでしょうか。

愛情不足ということも言われていますが、愛情は抽象的であいまいなことですね、何時間1対1で接したから愛情が足りているとは言えません。
保育園で何かあったらママの愛情不足と責任転嫁しいるいうことが少なくないと思います。
時間的には足りないと思われるようでしたら少ない時間をしっかり使って、本を読んだり、お話しを聞いたり、土日は公園や自宅の近くで一緒に楽しく過せる時間を作ってほしいです。

ママの笑顔が一番です。ショックで悩んでいるママの顔では子どもさんが淋しいと思います。笑顔で乗りきってください。

(アドバイザー:浜田栄子)


こんばんは田中和子です。

確かに言葉で伝えられない部分をかむことで補っていることは十分考えられます。
ただ、その中にはお子さんの思いがあることを忘れてはいけないかと思います。
確かに、かむことで相手に理解してもらうことはありえませんが、子どもさんの気持ちを汲むということはとても大切なことです。
どうしてかんでしまったのかということをよく理解してあげながら、それでは相手にわかってもらえないことを少しずつ理解していけるように話してあげてください。

あと目をあわさないのは、当然とも思える理由が存在していますね。
誰でも自分を受け入れてくれる人とは話したいですがそうでない人とは話したくないものです。
大人でもそうではないですか?
子どもにどんな人とも仲良くしなさいというのは無理があると思います。
ちゃんと好きな人とは目を合わせてコミュニケーションできるのですからあまり御心配されませんように。

否定的に子どもを見てしまうとそこばかりが気になってその子は伸びません。
その子のいい部分をどんどん見つけてそれを周りにも知らせていくのが保育士の仕事だと私は考えています。
もちろん、いろんな部分を保護者に知らせる義務はありますが、いい部分をおいて悪い部分だけを伝えていれば、保育士と保護者の信頼関係も築けません。

まずはお母さんがお子さんの一番の味方になってあげてください。

(アドバイザー:田中和子)




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