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アドバイザースタッフに聞きたい!

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ママ・パパの悩み 育児のストレス・不安
甘えられるのが嫌で息子を拒否・・そんな自分を責めて落ち込んでしまう
はじめまして、よろしくお願いします。
3月で5歳になる長男と、私の関係について悩んでいます。

長男はとても臆病で、さみしがりやです。なんでもまずは否定して、慎重に慎重にしかできません。そしていつも私を求めて少しでも同じ部屋を離れると探します。最近また一人ではトイレに行けなくなりました。そんな息子にも悩まされるのですが、そんな息子への私の気持ちのほうが一番の悩みなんです。

まず、そんな息子にとてもイライラします。ついてきて、抱っこしてと言われればしてあげないといけないと思っていやでもします。でも、本当はいやなんです。時々手などさわられるとぞくぞくするほどいやって気がするんです。息子のことが嫌いなわけじゃ絶対ないんです。でも、甘えられるのがいやなんです。

なぜそうなのかと自分で自分をずっと責めてきました。息子の態度より、自分のその気持ちがいやで落ち込んできました。いやなので、何度も息子を拒否しました。暴言などを使ってです。
最近すごく思い当たるのは、私自身、親にそうされてきたからではないかということです。私もすごく臆病で、さみしがりでした。でも母には、その部分はいつもわざと、無視されていました。息子が夜中に目が覚めて泣いた時、「ああ、あたしもそうだった。でもあたしは母に叱られた。泣くなって。そして、怒られたり、嫌われるのがいやで静かに泣きながらまた眠った。

我が子にはそんなさみしい思いをさせたくない」そんな感じで、最近はなんでも自分の小さい頃の気持ちとだぶらせてしまいます。トラウマというのでしょうか。そのくせ、最初は我慢して子供にやさしく接していても、しつこく子供が甘えてくるとすぐに切れて暴言とともに突き放してしまうんです。子供にしてみればあっというまに私の人格が変わるのでわけがわからず、でも、泣いています。

そして、また私は落ち込んで、なんで、こんな私が子供なんて生んだんだろうと何もかもがいやになるのです。まずは私自身が癒されないといけないんじゃないかと最近は思うんです。子供を私のように傷つけたくない。どうすれば解決に近付きますか。教えてください。

(とりけら さん)


とりけら さん、御相談いただき御礼申し上げます。旭幼稚園、副園長の井上です。御相談内容、拝見いたしました。

「子育て」って、それはそれは大変です。手間もかかります。自分の思うようにならないこともしばしば。忙しい時に限ってまとわりつかれたり、疲れている時に「遊ぼう・遊ぼう」と誘われたり…。本当に「いいかげんにして!」と言いたくなる時もある。それもよくわかります。

「甘え」って何でしょうね。自分の気持ちを素直に・相手に対して表現して、自分の全てを任せられるという信頼関係が基礎になっているのでは?と思います。とりけらさんご自身、「甘えられる」のが苦手、とおっしゃっています。これはご指摘のように、とりけらさんご自身の小さい時の体験が基礎になっている部分があるようにも感じます。多分、ご自身も他人に甘えることが苦手なんじゃないですか?

では、とりけらさんのお母さまは、なぜそのような行動をとったのでしょうか?ここから考えてみてください。私の推測ですが、多分、とりけらさんのお母さまは、とりけらさんが早く自立した人間に成長して欲しくて、そのような行動をとったのでは?と思います。決してとりけらさんのことが嫌い、というのではない。愛情にも様々な形があり、溺愛するのも愛、そして突き放すように見えながらも、遠くから見守ることも、また愛ではないか、と思います。

ただ、私が大勢のお子さまとかかわった経験、そして自分の子どもを育てている経験から言いますと、溺愛とまではいきませんが、「自分のことを愛してもらっている」という実感を感じるまで、濃厚な関係を持つ時期が絶対に必要ではないか?と思います。その信頼関係があってこそ、次の段階(自立への準備)に進めるように思います。

物は考え様です。難しいかも知れませんが、とりけらさん、ご自身の経験を反面教師として「私はこんなことをされた時に寂しいと感じた。だから自分の子どもには、そう感じさせないように」と思って接してあげること。これが一番いい方法のように思います。接し方は様々です。でも、お子さまのこと「好き」と思っていらっしゃる。そのお気持ちがあれば、絶対できます。
そして…ちょっと気になったのは、パパはどう感じていらっしゃいますか?パパにこのことを話されましたか?きっと(私の推測ですが)お話になっていないと思います。ここをパパに甘えるつもりで、勇気を出して自分の素直な気持ちで、自分の言葉で、思いの全てを話してみませんか?そうすることで自分の気持ちに変化が出てくるように思います。

自分を変えたい・変えようと思ったら、先ず行動しましょう。思っているだけでは変化しません。相手が変化することを期待するのであれば、自分も変わりましょう。
その一歩踏み出す勇気が重要だと思います。

昔のことわざに「情けは人のためならず」というのがあります。一般的には「他人には不要の情けをかけるものではない」という意味に解釈されていますが、本当は「他人に対してかけた情けは、回り回って自分の元へかえってくる。情けは他人のためにかけるものではない。自分自身のためにかけるもの」という意味だそうですよ。

(アドバイザー:井上智賀)


とりけら さん、こんにちは。加藤田です、よろしくお願いします。

とりけら さん、あなたはお子さんを叱ったとき、どんな気持ちがするでしょうか。怒りがこみ上げてきたり、そんな自分に罪悪感を持ったりしていませんか。
あなたは親として、そのような感情を心の中に抑えこんだまま、見まいとしているかもしれません。いつも子どもにとって理想の親でなければいけないと思っていませんか。
自分自身に厳しく、自分を責め自分に罪悪感を持ち続けていると、つい子どもに対して欠点や過ちを必要以上にとがめがちになります。子育ては親が自分を大切に扱うことを学ぶことから始まります。

とりけら さん、今あなたにとって一番大切なことは、自分自身をどのように生かすかということです。お子さんをああしよう、こうしようと思う前に、自分で自分自身を大切にすることです。自分を大切にするということは自分を甘やかすことではありません。それは、人間として自分も世の中でかけがえのない一人としてかわることのない存在として生きているということです。そして、またお子さんもこの世に生を受けた尊い存在だということです。親の期待にほど遠い子どもであっても、人間としての存在の尊さは変わらないということです。お子さんの成長を行動や目に見えることで判断するのではなく、好意を持ち一人の人格として大切に接することです。それには、思いやりとお子さんの声に耳をよく傾けることです。
子どもの世界はどのような世界なのかを理解しようとし、たとえ自分の思う通りでなくても、そのお子さんの世界を受け入れることです。
ここから親子の関係は進んでいきます。
できるところから、ゆっくりとはじめてみませんか。

(アドバイザー:加藤田稔)




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